付録資料

『資料』 訳者解題

ここに「資料」として収められたSI中央評議会の名による1963年2月21日付けのビラ「歴史の屑かごへ!」は、SIのドゥボール、コターニィ、ヴァネーゲムが共同で書いたパリ・コミューンについてのテーゼを、アンリ・ルフェーヴルが「盗用」したことを激しく…

ポトラッチ 22

レトリスト・インターナショナル情報誌────── 月刊1955年9月9日 なぜレトリスムか1 ヨーロッパにおける最近の戦後期は、諸々の変革の試みが、政治的次元においても実効性の次元においても、全般的に挫折した時代としてまさに歴史的に定義されねばならない…

ポトラッチ 21

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──────月刊1955年6月30日 ローマに通じる道 フェデリコ・フェリーニ((フェデリコ・フェリーニ (1920-93年) イタリアの映画監督。1954年、「道」で世界的な名声を獲得、60年「甘い生活」でカンヌ…

ポトラッチ 20

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌────── 月刊1955年5月30日●1955年5月、共和派ジャーナリズムはマリー=アントワネットのむかつくような死体にほろりとした。「寛容は陰謀家のものであり、厳正さは民衆のものだ。20万人の愛国者の…

ポトラッチ 19

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌────── 月刊1955年4月29日 映画の偉大な時代 ●第8回カンヌ映画祭*1はひどいだろう 映画評論家は、仕事柄、映画を愛している。彼らは、他の可能な映画をすべて除外して、ある種の映画だけを愛して…

ポトラッチ 18

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌────── 月刊1955年3月23日〔中略〕 ●教育的価値(最終回) 声4─── われわれがこれまで検討してきた土地の起伏や気候や河川は、生物、すなわち植物や動物や人間たちが生きている環境を形づくってい…

ポトラッチ 17

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌────── 月刊 1955年2月24日〔中略〕 ●教育的価値(続き) 声4 ───そのうえ、パラシュート部隊、憲兵隊、CRS〔共和国保安機動隊〕、航空部隊といった救援部隊は、いつでも正常化作戦に参加でき…

ポトラッチ16

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌─── 月刊1955年1月26日 大いなる眠り*1とその依頼人たち「他の画家たちは、腹の中では何を考えているかは知らないが、今の絵画取引についての議論からは、本能的に距離を置いている」。(ヴィンセ…

ポトラッチ15

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌─── 月刊1954年12月22日〔前略〕ロンドンとパリの合意の展望 マンデス・フランス*1氏は、自分が代弁する明確に資本主義的な利害の圧力を受けて、ドイツの再武装が必要であるばかりか、生き残る現実…

ポトラッチ14

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌 ─── 月刊1954年11月30日一般方針 レトリスト・インターナショナルは生の情熱的な構造を打ち立てることを自らに提起している。われわれは、魅力的な状況を挑発するのに適したさまざまな行動様式と…

ポトラッチ 13

レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌────月刊1954年10月23日 「ブルトンーネットワーク」と赤狩り*1 ブルトン*2とその哀れな友人たちは、10月7日のわれわれの確認に答えて、レトリスト・インターナショナルを「モスクワの手先」呼ばわ…

ポトラッチ 第12号

この上なく頑丈な植民地 われわれが得たニュースによれば、廃墟と化すと形容される震度8の地震か、災禍と形容される震度9の地震が起きた模様である。その場合、どれほど頑丈な建物も、部分的にあるいは完全に崩壊するのが見られる(……)。(『レ・ジュルノ…

『ポトラッチ2』 訳者改題

ここにはレトリスト・インターナショナル(LI)の機関誌『ポトラッチ』の第12号(1954年9月28日発行)から第22号(1955年9月9日発行)までの抄訳を収める。本書第2巻『迷宮としての世界』の付録資料には『ポトラッチ』の第1号から第9−10−11合併…

ポトラッチ第9−10−11号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・クループ情報誌──毎週火曜日発行1954年8月17日−31日ヴァカンス特別号 芸術家たちの出口 『ポトラッチ』第8号の〔発行の〕間際になって、「限界を超えると、もう制限はない」というタイトルの…

ポトラッチ第8号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年8月10日 モロッコ内戦へ向けて モロッコ*1で都市住民の進歩的な部分と、フランスによって利用されている封建的な部族との間で暴力が日増しに高まっていると…

ポトラッチ第7号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年8月3日 「……ヨーロッパにおける新思考」 真の革命的な問題とは、余暇の問題である。経済的に禁じられているものやそこから帰結する精神的なものは、いずれに…

ポトラッチ第6号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行 1954年7月27日 響きと怒り 1947年*1、オノマトペ詩は1つの新しい思想潮流の最初のスキャンダラスな介入を記していた。自らが主張する詩法のために「レトリ…

ポトラッチ第5号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年7月20日 カタリ派*1は正しかった ワシントン発、7月9日──アメリカの全マスコミは今日、シカゴ大学教授の物理学者マーセル・シャイン*2と彼の黒板、そして…

ポトラッチ第4号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年7月13日 最低生活 組合主義の現在の要求は失敗を運命づけられているということは、いくら強調してもし足りないだろう。世間に認知されたその組織機構の分裂…

ポトラッチ第3号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年7月6日 グァテマラは失われた 6月30日、その前日にモンソン大佐によって奪取されたグァテマラ政府は、米国とその現地〔次期首班〕候補 C・アルマス*1によ…

ポトラッチ第2号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年6月29日ポトラッチの使用法あなたがたに挨拶しても面白くも何ともない。そんなことをするのではなく、具体的な力が必要なのだ。わずか数百人の人間があてず…

ポトラッチ第1号

訳者改題 レトリスト・インターナショナル・フランス・グループ情報誌──毎週火曜日発行1954年6月22日 ポトラッチ あなたはたびたびポトラッチを受け取ります。レトリスト・インターナショナルはそこで毎週の問題を取り扱うでしょう。ポトラッチは世界…

『ポトラッチ1』 訳者改題

ここにはレトリスト・インターナショナルの機関誌『ポトラッチ』(1954年6月−59年7月)全30号のうち、第1号(54年6月11日)から第9−10−11合併号(54年8月17−31日)までの9号を翻訳した。これらは週1回(火曜日)の発行を厳密…

アンテルナシオナル・レトリスト 3

訳者改題 スペイン戦争を再開せねばならない もう15年ものあいだ、フランコが権力にしがみつき、われわれがスペインとともに失われるままにしたわれわれのあの未来の一部分を汚し続けている。われわれの友人たちがこの国で燃やした教会は再建され、円環は…

アンテルナシオナル・レトリスト 1

訳者改題1 平底靴はおしまいだ マック・セネット*1以下の映画監督(シネアスト)、マックス・ランデル*2以下の俳優、見捨てられた未婚の母とオートゥイユ*3のちっちゃな孤児の涙にまみれたスタヴィスキー*4、それはあなただ、チャップリンよ。あなたは人の…

『アンテルナシオナル・レトリスト』 訳者改題

ここにはレトリスト・インターナショナルの最初の機関紙『アンテルナシオナル・レトリスト』紙(1952年11月−54年6月)全4号のうち最初の3号を翻訳した。第4号(1954年6月)は機関紙というより1枚のビラで、おそらくパリの街を歩くドゥボー…

『ポトラッチ』のかつての役割と今の役割 (ポトラッチ 第30号)

訳者改題 『ポトラッチ』は、レトリスト・インターナショナルの情報誌として、1954年6月から1957年11月までパリから29号が配布された。不十分で失敗した戦後の前衛主義的試みと、シチュアシオニストがいま組織的に開始している文化革命の組織化…

シチュアシオニストでいたいなら、さらなる努力を──解体のなかで、解体に抗するSI (ポトラッチ 第29号)

訳者改題 ムハンマド・ダフ*1ヘ われわれがめざしている集団的作業は文化の新しい作戦区域を創出することであり、われわれの仮説では、この作戦区域は、舞台装置と行動様式との弁証法的関係の諸契機をいくつかの状況のなかで準備することによって、さまざま…

シチュアシオニストと政治および芸術における新しい行動形態

訳者改題 シチュアシオニストの運動は、芸術の前衛であると同時に、日常生活の自由な構築をめざした実験的探究、そしてさらには、新しい革命的な異議申し立てを理論的実践的に打ち立てることに貢献するものとして姿を現した。今後は、文化における基本的創造…

『シチュアシオニストと政治および芸術における新しい行動形態』 訳者解題

ドゥボールのこのテクストは、1963年6月にデンマークのオーデンセのギャラリーEXIでSIが行った政府核シェルター粉砕のデモンストレーション的展覧会「RGS6粉砕」に際して発表された論文で、同展のパンフレット『RSG6粉砕』にデンマーク語…