アンテルナシオナル・シチュアシオニスト第12号(1969年 9月)
『アンテルナシオナル・シチュアシオニスト』誌 第12号の冒頭に置かれたこの長い──全体の4分の1強の頁数がある──テクストは、 1968年の「五月革命」についてのSIの「総括」とも言えるテクストである。「五月革命」をめぐっては、それが勃発した直後からさ…
パリ大学ナンテール分校の〈怒れる者たち(アンラジェ)〉として68年5月革命の端緒を作り、5月革命の最中にはソルボンヌ占拠委員会の中心人物として活動し、その後、SIに加入したルネ・リーゼルの筆になるこのテキストは、SIが60年代初頭から唱えてき…
訳者解題 「断じて現在の善を将来の善の犠牲にするな。現在即刻を楽しむことだ。即刻に諸君の情念を満たすことをしない結婚とか利害による一切の協同を避けよ。どうして諸君は将来の善のために働こうとするのか、来るべき善は諸君の祈願を凌駕するだろうとい…
先のルネ・リーゼルの「定義」と同様に、ラウル・ヴァネーゲムのこのテーゼもまた、68年5月革命の「占拠運動」が切り開いた新しい地平を「評議会」創設の方向に押し広げることを目的として書かれたものだが、リーゼルの「定義」がどちらかと言えば「評議会」…
1 資本や商品やスペクタクルに奉仕している科学は、資本化された知識にほかならない。それは観念や方法に対する物神崇拝(フェティシズム)であり、人間の思考の疎外されたイメージである。人間の偽の偉大さを示す、こうした科学の凡庸な現実についての受動…