革命組織に関する最小限の定義

この定義はSl第7回大会で採択された
 革命組織の唯一の目的は、社会の新たな分割を惹き起こさないような方法によって、既存の諸階級を廃棄することにあるということを考慮して、われわれは、〈労働者評議会〉の絶対権力──今世紀のさまざまなプロレタリア革命の経験によって素描された権力──を国際的な規模で実現することを首尾一貫して追求しているいかなる組織をも革命組織と形容する。
 このような組織は、世界に対する統一的批判を差し出すか、さもなくば無かのどちらかである。統一的批判という言葉でわれわれが言わんとするものは、さまざまな形態の分離した社会的−経済的権力が設けられているあらゆる地理学的地域に対して前面的に示された批判だけでなく、生のあらゆる様相に対しても全面的に示された批判のことである。
 こうした組織は、日常生活を全体的に脱植民地化した時にはじめて、自らの綱領が開始され同時に終了したことを認めることになる。したがって、それがめざすことは、大衆による既存の世界の自主管理ではなく、この世界の不断の変革である。それは根源的(ラディカル)な経済学批判、商品と賃金制(サラリア)の乗り越えを担うのである。
 このような組織は、支配的な世界での位階秩序的(ヒエラルキー)諸条件が自らの組織のなかにいかなる形でも再生産されることを拒否する。この組織の全体的な民主主義に参加するうえでの唯一の制限は、メンバーの全員が組織における批判の一貫性を承認し、この一貫性を自分のものにできるかどうかという点である。この一貫性は、本来の意味での批判理論のなかに、さらに、そうした理論と実践的活動との関係のなかになければならない。この一貫性によって、どのようなイデオロギーも、思想の分離した権力として、また、分離した権力の思想として根底から(ラディカル)批判される。こうして、同時にまた、この一貫性は、宗教と現在の社会的スペクタクルのいかなる遺物をも否定する。このスペクタクルは、大衆化された情報から大衆化された文化にいたるまで、人間の疎外された活動についてのイメージを一方的に受け入れさせることによって、人間のあらゆるコミュニケーションを独占しているのである。批判のこの一貫性によって、どのような「革命イデオロギー」も、革命のプロジェクトの挫折に対する署名として、権力の新たな専門家たちの私有財産として、プロレタリア化された実生活の上に屹立する新たな代表〔=表象〕の欺隔として、その仮面をはぎとられ、解体される。
 全体性のカテゴリーは、現代の革命組織に対する最後の審判である以上、そのような革命組織は、最終的には政治批判となる。その組織は、その勝利のなかで、分離した組織としての自己自身の終焉を明確にめざさねばならない。